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「疲れて帰ってきたのに、なかなか寝つけない」——これが去年の夏、ほぼ毎晩の状態だった。
エアコンをつけたまま寝れば電気代が気になるし、切ると30分後には汗だくで目が覚める。寝返りを打つたびにシーツが蒸れていて、朝になっても「ぐっすり眠れた」感覚がほとんどなかった。在宅ワークの疲れが翌日にそのままキャリーオーバーされる感じで、しばらくは「夏ってこういうものか」と半ば諦めていた。
そんなとき友人から「冷感の敷きパッド変えたら全然違う」と聞いて、半信半疑でセルフケアの参考として整理した。使いはじめて1ヶ月経ったので、良かったこと・微妙だったこと含めて書いておく。
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名前の通り、布団やマットレスの上に敷くパッドで、触れた瞬間にひんやり感じる素材が使われているもの。接触冷感と呼ばれる性質で、Q-max値という指標が高いほど冷たく感じる。
ただ「ひんやりする」というだけじゃなくて、吸湿・放湿のしやすさも睡眠の質に直結する。そこが単なる「冷たいシート」との違いで、この点を後でもう少し掘り下げる。
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なんで夏って眠れないんだろうと思って、厚労省のe-ヘルスネットを読んでみたら、なるほどと思う記述があった。
快眠に必要な寝床内の温度は約33℃、湿度は50%が目安 とされていて、吸湿・放湿性に優れた寝具を使うことが基本条件だと書いてあった(参考:[e-ヘルスネット 睡眠と体温](https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/heart/k-01-003.html))。つまり33℃より高い寝床では体が休まりにくいし、湿気がこもるのも同じくNG。夏に「暑苦しくて目が覚める」のは、体がSOS出してる状態だったわけだ。
もう一つ興味深かったのが、入眠のメカニズム。同じくe-ヘルスネットに「就寝前に手足から熱を放散して深部体温が下がることで眠気が引き起こされる」という説明があった(参考:[e-ヘルスネット 体温と睡眠](https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/heart/k-01-002.html))。眠くなると手足が温かくなるのはそういうことで、体の中心の温度(深部体温)を下げるための放熱が起きている。
この放熱を邪魔するのが、蒸れる寝具。熱の逃げ場がなくなると、体が「まだ起きてる状態」から抜け出せない。
さらにPubMedの研究でも、高温環境では深部体温の低下が阻害されて睡眠が悪化し、寝床を涼しくすることが睡眠の質セルフケアに有効という知見が示されている(参考:[PMC6351950](https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC6351950/))。
要するに、「涼しくして深部体温を下げる」という条件を整えることが、夏の睡眠には本質的に重要らしい。冷感敷きパッドはその手段の一つとして、理にかなった選択だと思った。
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寝る前に布団に入ると、マットレスが体温で温まっていて最初からじんわり暑い。エアコンを26℃設定にしても、背中と腰のあたりがどうしても蒸れる。大体1〜2時間で一度目が覚めて、そのまま寝つけなくなるパターンが続いていた。
客観的に見て、最初の「ひんやり感」は気持ちよかった。布団に入った瞬間、背中がスッと冷える感覚があって「あ、これは違う」と思った。ただ、冷感素材って最初だけ冷たくて、体温が伝わるとすぐ温まるものもある。この製品は30分くらい経っても「熱がこもる」感じがなかったので、吸湿性もそこそこあるのかなと。
夜中に目が覚める回数が明らかに減った。以前は週5〜6日は途中で目が覚めていたのが、今は週1〜2回くらい。朝起きたときに「背中が蒸れてない」という状態が続いていて、選ばれる理由として挙げられる。
微妙だった点もある。冷感の持続時間は長くても1〜2時間で、その後は「普通の敷きパッド」に戻る感じ。入眠直後の快適さには確かに貢献しているが、「朝まで冷たい」という期待は最初から持たないほうがいい。あと、洗濯後にしっかり乾かさないと若干生乾き臭が気になった。---
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いくつか比較して気にしたのは、Q-max値・吸湿性・洗濯のしやすさの3点。
Q-max値は0.4以上あると冷感をしっかり感じやすいとされていて、この数値だけを見て選ぶ人も多い。ただ前述の通り「冷たさの持続」はQ-max値だけでは決まらないので、吸湿・放湿性の表記も確認した。
洗濯機で丸洗いできるかどうかも重要。夏場は週1〜2回は洗いたいので、乾燥機対応かどうかも見た。ネットで購入する場合はレビューの「洗った後の感想」が参考になる。
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劇的な変化というより、「じわじわと睡眠の条件が整っていく」感じ。冷感敷きパッドは薬でも機器でもないので、あくまで寝床の環境を整える手段の一つ。ただ、入眠時の深部体温を下げるという観点で見ると、理屈はしっかりある。自分の場合は夜中に目が覚める頻度が減ったので、来年の夏もリピートする予定。