毎日22時にやっと帰宅して、冷蔵庫から缶を取り出す。これが唯一のご褒美だった。
デスクワーク9時間、会議4本、Slackの通知が鳴り止まない日々。帰ってシャワーを浴びて、ソファに沈んで一口飲む瞬間だけが「今日も生き延びた」って感じられる時間だった。
でも、なんとなく気になってたんだよね。平日5日は多くの場合飲んでるし、休日は昼から飲むこともある。「俺、飲みすぎてんのかな」って思いつつ、ちゃんと調べたことは一度もなかった。疲れが取れてるのか取れてないのかも、客観的に見てわからなくなってた。
だから1ヶ月、「ビールの量を意識する」というシンプルな実験をしてみた。
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仕事終わりのビールを「セルフケア」と呼ぶのは語弊があるかもしれないけど、実際みんなやってると思う。ストレス解消、気持ちの切り替え、コミュニケーションの潤滑油。
ただ、ちゃんと「道具」として使えているかどうかは別の話で。なんとなく惰性で飲んでるのと、意識して飲んでるのとでは、体への影響がぜんぜん違うらしいと気づいてから、少し調べてみようと思った。
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まず、厚生労働省のe-ヘルスネットを読んだ。そこに書いてあったのが「ビール500mL(5%)の純アルコールは約20g」という数字([参考: kennet.mhlw.go.jp](https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/alcohol/a-02-001.html))。
これ、国際基準の「2ドリンク」相当なんだって。缶ビール1本で2ドリンク。なんとなく「1本くらい大丈夫でしょ」って感覚でいたけど、数字で見ると少し重みが違う。
さらに健康日本21のアルコール指針を読んだら、「1日平均純アルコール60g以下が適量」という目安が出てきた([参考: mhlw.go.jp](https://www.mhlw.go.jp/www1/topics/kenko21_11/b5.html))。つまり、ビール中瓶3本分が1日の上限の目安。俺の場合、週に「これ超えてる日」がたぶん2〜3日あった。
加えて厚労省の「健康に配慮した飲酒に関するガイドライン」では、疾患ごとにリスクが高まる飲酒量は異なるとされていて、一律に「〇g以下ならOK」と言い切れないのが本音らしい([参考: mhlw.go.jp](https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_38541.html))。自分の体の状態によって適量は変わる、ということ。
客観的に見てこれ読んで、「なんとなく飲んでた」のがちょっと怖くなった。悪いことしてたわけじゃないけど、無自覚すぎたな、と。
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休肝日を作った最初の夜、22時に帰宅して缶を開けなかったら、妙にそわそわした。「儀式」がないと体が何をすればいいかわからなくなる感じ。代わりに炭酸水にレモンを入れたら、意外と気持ちが落ち着いた。
選ばれる理由として挙げられるのが、夜中に目が覚める回数が減ったこと。飲んでた頃は「酔って寝落ち→夜中3時にトイレ→そこから浅い眠り」のループだったんだけど、飲まない日は朝まで割とぐっすり眠れた。
飲む量を意識するようになったら、「おいしく飲めてるか」への意識も高まって、逆に高いビールを買うようになった。節約になってるのか微妙(笑)。あと、付き合いの飲み会だと量のコントロールがむずかしい。
朝起きたときの「頭の重さ」がなくなった。以前は毎朝ぼんやりしてたのが、飲まなかった翌日はクリアな感じがある。体質か気のせいかはわからないけど、体感として違いを感じた。
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飲む量を決める上で意識したのは、「何のために飲むか」をその日の自分に聞くこと。
この3秒の確認が、意外と効いた。あと、缶のサイズを500mLから350mLに下げるだけで自然と摂取量が減る。値段もそこまで変わらないし、これは客観的に見ても使えるテクニックだった。
「適量は人によって違う」という厚労省のガイドラインの言葉が刺さって、まず自分の体のサインを観察することを優先した1ヶ月だった。
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量を把握して、飲まない日を作って、「なんのために飲むか」を考えるだけで、睡眠の質と朝の体のコンディションが変わった。友人に勧めるとしたら「今すぐやめろ」じゃなくて「まず1週間、メモしながら飲んでみて」と言う。それだけで十分変わる。